はじめに。 第1回で紹介したようにMDプリンタでは中間色の表現を各色の細かい網線(または点)の合成により表現しています。よって、白と黒の中間色であるグレーもベタ塗り印刷はできません。 実際に、何の小細工も無しで白から黒までを10%毎の階調で紙に印刷してみました。クリックで大きな画像を見られます。 |
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0%と100%以外は全て点で表現されています。 | ||
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大きなマークで近くで見ないならこれで済ますのも良いかもしれません。(台座のロゴとか) しかしこの印刷には大きな欠点があります。白い紙に印刷したので気がつきにくいですが、この印刷方法では「ブラック」インクしか使用されていません。「白い下地」を前提にした「グレー」なのです。 つまり、白以外の下地には使用できません。 |
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大きなロゴは良いとしても、小さなコーションマーク等は網のせいで文字が欠けてしまって使い物になりません。 画像の上2列はブラックインクのベタ。下2列は50%グレー。 |
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次はコーションマークにも対応した「ベタのグレー」に挑戦します。といっても最初に書いたように、グレーインクが無い以上ベタのグレーは印刷不可能です。 ではどうするか?デカールを塗装すればよいのです。 まず、黒100%の版下をブラックインクのみで印刷し、それをいつも通りの方法で貼ります。 次に薄く希釈したホワイト塗料で塗装します。どうでしょう。強引な方法ですが「ベタのグレー」になりました。 しかし、ホワイト系で塗装するしかないので、この方法も「白い下地」(もしくは白に近い色)が前提です。赤や青はもちろん、グレーの下地でも厳しいでしょう。 |
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過去に制作した「MG ガンダムGP04ガーベラ」と「MG ボールVer.ka」には、この方法でデカールを制作しています。 GP04はホワイトで。ボールには本体色で使用した塗料を薄く希釈して使用しました。 つづく… |